三重県松阪市では、令和6年6月から、市内3つの基幹病院で救急車によって緊急搬送された方のうち、入院まで至らなかった方から「選定療養費」として1件(人)7,700円を徴収すると公表しました。
これはあくまでも「選定療養費」の徴収であって、救急車の有料化ではありません。
救急車の有料化と勘違いされている方は注意しましょう。
Yahooニュースの記事について
「6月から1件7700円を徴収 救急車〝便利使い〟歯止め 救急搬送され入院至らずの患者 三重・松阪市(夕刊三重) – Yahoo!ニュース」
選定療養費について
選定療養費とは、紹介状を持たずに大きな病院を受診した場合にかかる「特別の料金」であり、保険対象外の費用となります。
「なんで、選定療養費があるの?」と思われる方もいると思います。
大きな病院に患者が集中することで、患者の待ち時間や医者の負担が増加する課題が生じています。
このため、一定規模以上の病院では、紹介状なしで受診した場合に選定療養費を徴収することとなりました。
ただの風邪や定期的な通院は、地域の医療機関に行って、そこで対処できなければ、紹介状を持って大きな病院へ行くという流れを作るものです。
2016年から選定療養費の徴収が始まり、2022年には費用額の改訂(増額)が行われています。
しかし、この対策を行っていても大きな病院はずっと混んでいますよね。
さらなる増額は目に見えているので、今後はさらに高くなっていくと思われます。
救急車の有料化について
救急出動件数は、人口が減っているにもかかわらず、上昇傾向にあります。
出典:~「令和4年中の救急出動件数等(速報値)」の公表 令和5年3月31日消防庁より~
このまま、救急出動件数が増えていけば、救急車の有料化も現実味を帯びてくると思います。
どこかの自治体が有料化を発表すると、一気に有料化されていくと思います。
まとめ
今回の三重県松阪市のケースでは、本来徴収すべき「選定療養費」をしっかり徴収していくといった趣旨であろうと思います。
救急車も救急隊員も税金で賄われていることに加え、救急車が安易に使われることで、真に必要な人のところへ行けないといった問題から、救急車の有料化については、様々な箇所で議論が行われています。
有料化によって命を落とすことがあってはならないため、現状では、有料化されていませんので、不適切な利用をする方は本当にやめて欲しいものです。
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