障害者手帳を交付された場合の住民税の手続き方法について

住民税
当サイトは、アフィリエイト広告を利用しています。

「障害者手帳を交付されたら住民税が安くなると聞いたけど手続きはどうすればいいの?」
初めての手続きでやり方がわからなくても大丈夫です。

この記事では、住民税で障害者控除を受けるための手続き方法について初めての方でもわかりやすく解説します。

 この記事は住民税の課税経験のある「とらまね」が解説します。
 この記事を読んでわかること
・住民税で控除を受けるための手続き方法
・住民税がどの程度安くなるのか
・住民税がいつから安くなるのか

住民税で控除を受けるための手続き方法について

ここでは、控除を受ける方が得ている所得別に解説していきます。

給与所得者

給与収入を得ている方は基本的には会社で年末調整を行いますので、その際に障害者手帳を持っていることを申請します。

具体的な申請方法は「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」に必要事項を記載します。記載箇所は下画像の赤枠部分です。

【記載方法について】
・□障害者にチェックを入れます

・区分及び該当者にチェックを入れます
☞一般の障害者:障害の程度(身体障害者)が1級・2級以外
☞特別障害者:障害の程度(身体障害者)が1級・2級
☞同居特別障害者:障害の程度(身体障害者)が1級・2級で同居している

・障害者の内容欄に必要事項を記載します
☞障害者手帳を交付された方の氏名、障害者手帳の級(例:身体障害者3級)、障害者手帳の種類(例:身体障害者手帳)、交付日(例:令和4年8月1日)

※障害者手帳の提示を求められることもありますので、会社の担当者に提示を求められたら提示しましょう。

これらの記載をすれば、あとは会社で年末調整を行う際に障害者控除を適用させて計算します。

その情報(給与支払報告書)を市区町村に提出しますので、市区町村は、障害者控除を反映させた状態で住民税の計算を行います。

年末調整の際に申請を忘れた場合は確定申告すれば大丈夫ですので、忘れたからといって諦めないでください。
確定申告の方法は後述している「給与・年金以外の所得者」をご確認ください。

年金所得者

年金所得者の方は毎年秋頃に「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」が年金機構から送られてきます。

この申告書に必要事項を記載すれば障害者控除を受けることができます。

記載箇所は下画像の太赤枠部分です。

【記載方法について】
本人が障害者手帳を交付された場合は「本人障害」の普通障害または特別障害の箇所を〇で囲みます。

☞普通障害:障害の程度(身体障害者)が1級・2級以外
☞特別障害:障害の程度(身体障害者)が1級・2級

配偶者が障害者手帳を交付された場合は「配偶者障害」の普通障害または特別障害の箇所を〇で囲み、さらに同居または別居の区分も〇で囲みます。

扶養親族が障害者手帳を交付された場合は「障害」の普通障害または特別障害の箇所を〇で囲み、さらに同居または別居の区分も〇で囲みます。

必要箇所を〇で囲んだら最後に下画像の摘要欄に障害の内容等を記載します。
☞氏名、障害者手帳、級、交付日

これらの記載をすれば、あとは日本年金機構で所得税の計算を行う際に障害者控除を適用させて計算します。

その情報(公的年金等支払報告書)を市区町村に提出しますので、市区町村は、障害者控除を反映させた状態で住民税の計算を行います。

公的年金等の受給者の扶養親族等申告書の提出の際に申請を忘れた場合は確定申告すれば大丈夫ですので、忘れたからといって諦めないでください。また、この扶養親族等申告書が送られる対象者ではない場合もご自身で確定申告をする必要がありますのでご注意ください。
確定申告の方法は次に記述している「給与・年金以外の所得者」をご確認ください。
スポンサーリンク

給与・年金以外の所得者

個人事業主で営業所得がある方などに加え、給与所得の方でも年末調整を行っていない方、年金所得でも扶養親族等申告書を提出していない方もここに含まれますが、このような方は確定申告等を行い障害者控除を入れることになります。

まずは、確定申告書第二表の記載箇所について下画像の赤枠部分を確認しましょう。

【記載方法について】
本人が障害者手帳を交付された場合は「本人に関する事項」の障害者または特別障害者の箇所を〇で囲みます。
☞障害者:障害の程度(身体障害者)が1級・2級以外
☞特別障害者:障害の程度(身体障害者)が1級・2級

配偶者または扶養親族が障害者手帳を交付された場合は「配偶者や親族に関する事項」の障害者欄の「障」または「特障」の箇所を〇で囲みます。
☞障:障害の程度(身体障害者)が1級・2級以外
☞特障:障害の程度(身体障害者)が1級・2級

続いて第一表の記載方法です。赤枠欄を確認してください。

【記載方法について】
赤枠の障害者控除欄に金額を記載します。
☞普通障害:270,000円
☞特別障害:400,000円
☞同居特別障害:750,000円

配偶者や扶養者が障害者手帳の交付を受けている場合は障害者控除欄に控除額を記載するとともに、配偶者または扶養控除欄にそれぞれ控除額を記載します。
(例)配偶者控除:380,000円、一般の扶養控除:380,000、特定扶養控除630,000円などです。

住民税がどの程度安くなるのか

住民税における障害者控除の控除額は以下のとおりです。

☞普通障害:260,000円
☞特別障害:300,000円
☞同居特別障害:530,000円

住民税の税率は10%なので、簡単に考えると控除額の10%程度安くなります

概ね安くなる住民税の額
☞普通障害:26,000円
☞特別障害:30,000円
☞同居特別障害:53,000円

※住民税は所得割と均等割で構成されていますが、障害者控除は最終的に所得割が安くなる控除です。

元々均等割(ほとんどの市区町村では5,000円です)しかかかっていない場合は障害者控除の恩恵は受けられません。また、所得割が低い場合は課税される所得割額が限度として安くなります。

本人が障害者手帳を交付された場合住民税が非課税になる場合があります。
詳しくは、下記の記事の「非課税になる場合について」をご確認ください。
スポンサーリンク

住民税がいつから安くなるのか

障害者手帳が交付されたからといってすぐに住民税が安くなるわけではありません。

障害者控除として判断されるのは12月31日の現況で決定しますので、住民税については翌年度の住民税に反映されることになります。

年末調整や確定申告等で申請し、翌年度の住民税に反映されるため、その確認としては給与から住民税が天引きされている方は5月頃、納付書などでの支払いの方は6月頃に通知が来ます。

その通知の中で障害者控除の欄に金額が入っていれば控除を受けていることになります。

まとめ

障害者手帳が交付されたからといって慌てて申請する必要はありません。

それぞれ適切な時期に申請を行えば大丈夫ですし、申請を忘れてもあとから確定申告をすれば控除を受けることが可能です。

自分で申請するのが不安であれば、会社の担当者に聞くことや税務署・市区町村の職員に確認しながら申請を行いましょう。

スポンサーリンク
住民税
スポンサーリンク
とらまねをフォローする

コメント