「源泉徴収票をもらったのになくしてしまった」
「源泉の原本を提出したけどまた必要になった」
「源泉徴収票はどこでもらえるの?」
源泉徴収票は、確定申告や住宅ローンを組む時などに必要になりますが、紛失してしまったり、使わないと思い捨ててしまったり、「そもそももらってない?」という状況も多くあります。
このような状況でも安心してください。
源泉徴収票は、給与や年金の支払者(お勤め先)から再発行してもらえます。
この記事では、源泉徴収票の再発行に関する手続き方法を詳しく解説します。
源泉徴収票とは
紛失してしまったら、各会社から再発行の請求をしなくてはなりません。
源泉徴収票の再発行方法
給与所得の源泉徴収票
給与所得の源泉徴収票は、会社の経理や人事の担当から取得することができます。
役所や税務署で再発行をするものではありませんので、間違わないように注意しましょう。
※役所で取得できるのは「所得証明書」や「課税証明書」です。
なお、退職していても取得は可能ですので、お勤めしていた会社に連絡しましょう。
源泉徴収票は無料で取得できるものですが、郵送で請求する場合は、会社によっては郵送料がかかる場合があります。
公的年金等の源泉徴収票
受給している年金の種類によって請求先が変わります。
国民年金・厚生年金
☞年金事務所
お近くの年金事務所に行けば再発行手続きが行えます。
そのほかに、
「ねんきんネット」を登録していれば、源泉の内容の確認が行えるほか、再発行の手続きも可能です(発送まで1週間程度)。
ねんきんダイヤルからも再発行手続きは可能です(発送まで2週間程度)。
企業年金
☞企業年金連合会から年金を受給している方は、企業年金連合会で再発行手続きを行えます。
※年金を受給しているところに再発行依頼をします。
共済年金
☞国家公務員→国家公務員共済組合連合会
☞地方公務員→地方職員共済組合
☞公立学校→公立学校共済組合
※年金を受給しているところに再発行依頼をします。
会社が倒産してしまった場合
会社が倒産すると、その会社の財産の整理等をするため、破産管財人がつきます。
源泉徴収票は破産管財人に依頼することで再発行が可能です。
源泉徴収票が再発行できる根拠
(源泉徴収票)
・第2項では、1月末までに年金の支払を受ける者へ源泉を交付する義務
・第3項では、給与と年金の支払を受ける者から請求があれば源泉を交付する義務
源泉徴収票を発行してくれない場合
この手続きを行うことで、税務署が会社へ源泉徴収票を交付するよう行政指導を行います。
※再発行の手続きではありません。
・給与は雇用契約に基づくもの
・源泉の交付期限を過ぎている
※交付期限
・中途退職は退職から1ヶ月後
・通常は翌年の1月末
・源泉の交付を受けており、再発行を求めるものではない
・会社に源泉の交付を依頼している
源泉徴収票が必要になるケース
確定申告
なお、税務署で確定申告をする場合は源泉徴収票を持参する必要があります。
税務署等で申告書を作成する場合には、源泉徴収票等を忘れずにお持ちください。
~所得税及び復興特別所得税の確定申告の手引きより引用~
住民税申告
給与所得者や年金所得者は、それぞれの所得以外の所得が20万円以下だと確定申告書を提出しなくてもいい場合(申告不要制度)があります。
申告不要制度を使用することで、所得税が追徴であっても支払う必要がなくなります。
しかし、健康保険などの控除を入れていない場合、住民税が高くなってしまいます。よって、確定申告はしないで住民税申告だけを行うことで、所得税は納付しないで住民税が安くなります。
転職・再就職時
転職・再就職した際に年末調整を行う場合、前職分を含めて年末調整を行います。
その際に、お勤め先から源泉徴収票を求められます。
住宅ローン借入時
賃貸契約時
保育園の入園時
認定保育園の場合、収入によって保育料が決まるため、源泉徴収票の提出を求められる場合があります。
再発行時の注意点
提出先が求めている源泉徴収票の年分を確認して、間違うことのないようにする必要があります。
令和5年分の源泉徴収票は令和5年1月~12月までの収入に基づいたものです。
源泉徴収票と所得証明書で年分・年度分の表記がややこしいので注意しましょう。
まとめ
源泉徴収票を使用する場面で原本を提出してしまったら、次に使用する機会があれば必ず再発行が必要になります。
もちろんなくしてしまっても必要になります。
源泉徴収票は何度でも発行可能であり、給与や年金の支払者は再発行を拒むことができませんので、必要な際は再発行の手続きを行いましょう。
ただ、何度もなくして、何度も再発行してもらうことは印象が悪いので、できるだけしたくないですね。
コメント