「東京都23区で、どの区が一番住民税が高いの?」
とお考えになったことはありませんか。
とお考えになったことはありませんか。
実は、住民税はどの区でも同様の計算方法で算出されるため、住民税の額は変わらないです。
では、23区で住民税を一番多く納めている(徴収している)区はどこなのか、という疑問も生じます。
この記事では、23区で住民税が変わらない理由と住民税の徴収額ランキングについて、解説します。
この記事は数千件以上の確定申告書(住民税申告書を含む)の作成経験と住民税の課税経験のある「とらまね」が解説します。
東京23区の住民税が変わらない理由
住民税は、基本的には住んでいる場所によってその金額が変わるものではありません。
ただし、均等割の金額や非課税になる基準は違うことがありますが、それほど大きく変わるものではありません。
住民税とは
住民税は、均等割と所得割から構成されています。
均等割とは
均等割は、一定の所得を超えるとみんな同じ金額の税金が課税されます。
均等割は、令和5年度までは5,000円、令和6年度からは4,000円となりますが、市町村の条例によって金額を上げることができるので、金額が違う場合がります。
なお、令和6年度から1,000円安くなっていますが、そのかわり森林環境税(国税)1,000円が住民税とともに新たに徴収されることになっています。
所得割とは
所得割は、所得に応じて課税される住民税です。
<所得割の計算方法>
①収入から所得を求める
②所得から所得控除を引いて課税所得金額を求める
③課税所得金額に税率を乗じて所得割を求める
④所得割から税額控除を引いて最終的な所得割を求める
①収入から所得を求める
②所得から所得控除を引いて課税所得金額を求める
③課税所得金額に税率を乗じて所得割を求める
④所得割から税額控除を引いて最終的な所得割を求める
①収入から所得を求める
営業所得の方は、売り上げが収入で、そこから経費を引いたものが所得です。
給与収入の方は、総支給額を一定の計算式に当てはめて所得を算出します。
営業所得の方は、売り上げが収入で、そこから経費を引いたものが所得です。
給与収入の方は、総支給額を一定の計算式に当てはめて所得を算出します。
②所得から所得控除を引いて課税所得金額を求める
所得控除とは、社会保険料控除や扶養控除などの控除を指します。
所得から全ての所得控除を引いて、1,000円未満を切り捨てたのが課税所得金額となります。
所得控除とは、社会保険料控除や扶養控除などの控除を指します。
所得から全ての所得控除を引いて、1,000円未満を切り捨てたのが課税所得金額となります。
③課税所得金額に税率を乗じて所得割を求める
課税所得金額に税率10%(都民税4%・区民税6%)を乗じて、所得割を求めます。
課税所得金額に税率10%(都民税4%・区民税6%)を乗じて、所得割を求めます。
④所得割から税額控除を引いて最終的な所得割を求める
調整控除や寄附金控除、住宅ローン控除などの税額控除を引いて所得割(100円未満切り捨て)を求めます。
調整控除や寄附金控除、住宅ローン控除などの税額控除を引いて所得割(100円未満切り捨て)を求めます。
これら均等割と所得割を合わせることで、その年度の住民税が求めることができます。
東京23区の住民税ランキング
23区で住民税を一番集めているのはどこか、そしてその金額についてのランキングをまとめました。
※令和4年度の決算状況(決算カード)から作成しています。
東京23区住民税総額ランキング
順位 | 区 | 令和4年度決算(住民税)額(円) |
1位 | 世田谷区 | 128,425,342,000 |
2位 | 港区 | 91,743,905,000 |
3位 | 大田区 | 74,063,629,000 |
4位 | 練馬区 | 67,226,939,000 |
5位 | 杉並区 | 66,214,291,000 |
6位 | 渋谷区 | 58,118,150,000 |
7位 | 江東区 | 54,762,884,000 |
8位 | 品川区 | 52,947,687,000 |
9位 | 江戸川区 | 52,882,127,000 |
10位 | 目黒区 | 49,323,164,000 |
11位 | 新宿区 | 47,884,601,000 |
12位 | 足立区 | 47,348,016,000 |
13位 | 板橋区 | 45,816,039,000 |
14位 | 文京区 | 37,418,445,000 |
15位 | 中野区 | 35,946,915,000 |
16位 | 中央区 | 33,153,400,000 |
17位 | 葛飾区 | 33,019,111,000 |
18位 | 豊島区 | 32,255,705,000 |
19位 | 北区 | 30,152,029,000 |
20位 | 墨田区 | 25,508,537,000 |
21位 | 台東区 | 22,458,470,000 |
22位 | 千代田区 | 19,464,085,000 |
23位 | 荒川区 | 17,712,406,000 |
1位は世田谷区で、唯一1,000億円の大台を突破しています。
他の区も全て100億円を超えており、ものすごい金額の住民税を集めていることが分かります。
東京23区一人当たり住民税ランキング
順位 | 区 | 1人当たり住民税(円) | R4.1.1時点人口(人) | 令和4年度決算 (住民税)額(円) |
1位 | 港区 | 356,726 | 257,183 | 91,743,905,000 |
2位 | 千代田区 | 290,296 | 67,049 | 19,464,085,000 |
3位 | 渋谷区 | 253,776 | 229,013 | 58,118,150,000 |
4位 | 中央区 | 193,405 | 171,419 | 33,153,400,000 |
5位 | 目黒区 | 177,245 | 278,276 | 49,323,164,000 |
6位 | 文京区 | 165,325 | 226,332 | 37,418,445,000 |
7位 | 新宿区 | 140,332 | 341,222 | 47,884,601,000 |
8位 | 世田谷区 | 140,170 | 916,208 | 128,425,342,000 |
9位 | 品川区 | 131,156 | 403,699 | 52,947,687,000 |
10位 | 杉並区 | 116,225 | 569,703 | 66,214,291,000 |
11位 | 豊島区 | 113,840 | 283,342 | 32,255,705,000 |
12位 | 台東区 | 110,247 | 203,709 | 22,458,470,000 |
13位 | 中野区 | 108,268 | 332,017 | 35,946,915,000 |
14位 | 江東区 | 104,121 | 525,952 | 54,762,884,000 |
15位 | 大田区 | 101,637 | 728,703 | 74,063,629,000 |
16位 | 墨田区 | 92,514 | 275,724 | 25,508,537,000 |
17位 | 練馬区 | 91,049 | 738,358 | 67,226,939,000 |
18位 | 北区 | 85,835 | 351,278 | 30,152,029,000 |
19位 | 荒川区 | 82,175 | 215,543 | 17,712,406,000 |
20位 | 板橋区 | 80,773 | 567,214 | 45,816,039,000 |
21位 | 江戸川区 | 76,669 | 689,739 | 52,882,127,000 |
22位 | 葛飾区 | 71,457 | 462,083 | 33,019,111,000 |
23位 | 足立区 | 68,709 | 689,106 | 47,348,016,000 |
一人当たりの住民税は港区が1位となりました。
収入が高く、高額な住民税を支払っている人が多く住んでいることが分かります。
まとめ
東京23区では、どの区であっても住民税の計算方法は変わりません。
23区に転出を考えいる場合や区内での転居を考えている場合であれば、住民税は気にする必要はありません。
一方で、一人当たり住民税を見ると1位から23位では大きな開きがあります。
一人当たりの住民税が高いほど、区民一人に対する住民税の恩恵も高くなると考えることもできます。
実際にその区で、どのように住民税が使われているのかを確認してみてください。
コメント